Staff 先輩スタッフの声

「食べる」だけじゃない。

その人らしい生活を支える、言語聴覚士の仕事。

言語聴覚士 西 弘平 2026年3月入社
西 弘平
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「食べる」「話す」といった、人が日々の生活の中で当たり前に行っていること。
言語聴覚士は、そうした“当たり前”を支える仕事です。
けれど、その仕事は口や喉だけを見ていれば成り立つものではありません。姿勢や呼吸、身体の動き、そして何より「この人は、どんなふうに過ごしたいのか」という視点が欠かせません。
今回は、リベル新潟駅南で言語聴覚士として働く西弘平さんに、これまでのキャリアや病院と生活の場でのリハビリの違い、仕事のやりがい、そしてこれから挑戦したいことについてお話を伺いました。

西 弘平さん

2026年3月入社

卒業後は療養型病院で約3年間、その後は急性期病院で8年弱、言語聴覚士として勤務。

決められた形に沿うだけではなく、現場の中で「もっとこうしたら良くなる」と考えながら、リハビリの基盤を0からつくっていけることにやりがいを感じています。


CAREER

言語聴覚士を目指したきっかけ

高校生の頃は、もともと理学療法士を目指していました。
進路について調べている中で、「話す」「食べる」といった日常生活に欠かせないことにもリハビリがあることを知り、言語聴覚士という仕事に興味を持ったんです。
「こんなリハビリもあるんだ」と思ったことがきっかけでした。
大学に入る時には、すでに言語聴覚士を目指すことを決めていました。
卒業後は療養型病院で約3年間、その後は急性期病院で8年弱勤務しました。
振り返ると、約11年間の病院勤務です。
同じ言語聴覚士でも、働く場所によって求められる役割は大きく違います。
例えば急性期では、「どうすれば少しでも早く食べられるようになるか」という視点が重要になります。状態によっては、リスクを管理しながら、できることを一つずつ広げていく。
一方で、終末期などでは「安全にできること」を大切にしながら、その方がどのように過ごしたいのか、どんな時間を大切にしたいのかを考える必要があります。
同じ「食べる」という行為でも、目指すゴールは一人ひとり違う。
それを学んできた11年間だったと思います。


PATIENT VIEW

一番大切にしてきたのは「患者様の視点」

言語聴覚士として、これまで特に大切にしてきたのは「患者様の視点に立つこと」です。
医療者側から見ると、「これはできるようになった」「この数値が改善した」という評価があります。
でも、患者様から見た時に、それが必ずしも「良くなった」とは限りません。
例えば、食べることが難しくなった方にとっては、「安全に食べられること」だけではなく、「好きなものを食べたい」「家族と一緒に食卓を囲みたい」という思いがあるかもしれない。
だからこそ、
「今、この人は何に困っているのか」
「本当はどうしたいのか」
を考えるようにしています。
技術や知識だけで判断するのではなく、その人にとって何が大切なのかを見る。
これは、病院で働いていた時から変わらず大切にしていることです。


TURNING POINT

「退院した後」を支える仕事がしたい

転職を考えるようになった大きなきっかけは、急性期病院での経験でした。
治療を終えて退院した患者様が、その後施設やご自宅で生活する中で、再び肺炎などを起こして病院へ戻ってくる。
そんなケースを何度も経験しました。
「病院でできることは、もちろん大切。でも、退院した後の生活まで含めて考えないと、同じことを繰り返してしまうのではないか」
そう感じるようになったんです。
以前から摂食嚥下の分野をもっと深く学びたいという思いもありました。
だからこそ、今度は病院の外に出て、生活の場でその知識や経験を活かしたい。
「その人が退院した後、どうすれば長く安定して生活できるのか」
そこまで考えられる環境で働いてみたいと思うようになりました。


WHY LIBER CARE

「0からリハビリの基盤をつくれる」ことに魅力を感じた

リベルケアに興味を持った理由の一つは、神経難病や終末期の方が多く、これまでの経験を活かしながら新しい分野にも挑戦できると感じたことです。
例えばALSの方への支援では、「食べる」ことだけが課題ではありません。
話すことが難しくなった場合でも、スマートスピーカーやスマートリモコンなどを活用することで、コミュニケーションや生活の選択肢を広げられることがあります。
そうした新しい支援にも挑戦できる環境は、自分自身の成長にもつながると思いました。
「0からリハビリの基盤をつくれる」
そして、もう一つ大きかったのが、リベルケアの理念である「自由を支え、共に輝く」に共感したことです。
一人ひとりの思いや希望を大切にし、その人らしい生活を支えていく。そうした考え方に魅力を感じました。
また、すでに完成された仕組みの中で決められたことを行うのではなく、自分の経験を活かしながら、「この方にとって何が必要なのか」「どうすれば、より良いリハビリを提供できるのか」を自分で考え、実践していける環境にも惹かれました。
理念に共感できること。そして、その理念を実現するために、自分自身で考え、行動できること。
その両方が、自分にとって大きな魅力でした。


ST × LIFE

病院と「生活の場」では、リハビリの考え方も変わる

病院と生活の場では、環境そのものが大きく違います。
病院には検査機器や専門的な物品が揃っていて、必要に応じてさまざまな検査を行うことができます。
一方、生活の場では、病院と同じような設備がすべて揃っているわけではありません。
そのため、目で見て、実際の生活の様子を観察して、そこから状態を判断する力がより重要になります。
例えば食事であれば、
「どんな姿勢で食べているか」
「食事にどれくらい時間がかかっているか」
「むせていないか」
「普段と比べて変化はないか」
など、日々の生活そのものが評価につながります。
病院で培った知識や経験を、そのまま当てはめるのではなく、生活の場に合わせて活用していく。
そこは難しさでもあり、面白さでもあります。
そして、生活の場だからこそ、その人の暮らしにより深く関われるという魅力があります。
病院では治療や退院という明確なゴールがある一方、ホスピス対応型住宅では、その方が日々をどう過ごすのかが大切になります。
「この人は何を大切にしているのか」
そこを考えながら関われることに、大きなやりがいを感じています。


BEYOND “EATING”

言語聴覚士の仕事は、口や喉だけではない

言語聴覚士というと、「食べる」「話す」を専門にしているイメージが強いと思います。
もちろん、それは大切な仕事です。
でも、実際には身体全体を見る必要があります。
例えば姿勢が崩れていると、食事にも影響します。
呼吸が安定しているか、足腰がどうなっているか、お腹周りがしっかり使えているか。
そうした身体全体の状態を見ながら、「どうすればその人がより良い状態で食べたり、話したりできるのか」を考えます。
勉強を続けていくと、少しずつ自分なりの考え方や理論もできてくる。
一つの症状だけを見るのではなく、身体全体、そして生活全体から考える。
それが言語聴覚士の仕事の奥深さだと思います。


ONE STORY

「危険だから食べない」ではなく、「どうしたら食べられるか」

印象に残っている出来事があります。
進行性核上性麻痺の方を担当していた時、ご家族から、
「本人の大好物のお団子を食べさせてあげたい」と相談を受けました。
もちろん、嚥下機能を考えるとリスクがあります。
だからといって、最初から「危険なので食べられません」と終わらせるのではなく、
「どうすれば、できるだけ安全に食べられるか」を考えました。
リスクを確認しながら、お団子をハサミで小さく切るなどの工夫をして、食べていただきました。
すると、ご本人は一気に召し上がったんです。
ご家族も、とても喜んでくださいました。
もちろん、安全を無視して何でも食べてもらえばいいわけではありません。
大切なのは、安全性を考えた上で、その人の「食べたい」という気持ちをどう実現できるかを考えること。
言語聴覚士としての知識は、「できないことを伝えるため」だけではなく、「どうしたらできるかを考えるため」にあるのだと改めて感じた経験でした。


KNOW THE PERSON

技術の前に、その人を知る

ホスピスで働く上では、技術や知識だけではなく、「その人を知ること」がとても大切だと思っています。
ご本人やご家族から、昔の仕事や趣味、これまでの人生について話を聞くことがあります。
例えば、戦争を経験された方から、「食べ物を残さないように食べたい」
という話を聞いたこともあります。
その一言の背景には、その人がこれまで歩んできた人生があります。
そうした背景を知ることで、
「この人には、どんな方法が合うだろう」と考え方も変わってきます。
同じ症状でも、同じ支援が正解とは限りません。
だからこそ、まずはその人を知る。
その上で、専門的な知識や技術を使って支援していく。
それが生活の場でのリハビリには必要だと感じています。


MULTI-DISCIPLINARY

「話しかけやすい人」でいることも、連携の一つ

生活の場でリハビリを行う上では、多職種との連携も欠かせません。
特に看護師や介護職の方は、日々の生活の中でご本人の変化を一番近くで見ています。
だからこそ、自分自身も「話しかけやすい人」でいることを意識しています。
「最近、食事中によくむせるようになった」
「今日はいつもより食べるのが遅かった」
そんな何気ない一言が、リハビリにつながることがあります。
専門職だけで完結するのではなく、現場で気づいたことを自然に共有できる。
そうした積み重ねが、チームでその人を支えることにつながっていると思います。


AFTER JOINING

自分で考え、つくっていくからこそ面白い

リベルケアに入社した当初は、リハビリの体制が整っていく途中のタイミングでした。
周囲にも、リハビリスタッフがどのようなことをしているのか、まだ十分に伝わっていない部分がありました。
最初は時間を持て余してしまうこともありましたが、少しずつ状況が変わっていきました。
食事の評価について相談を受ける機会が増え、
「この人の食事を見てもらえませんか?」
と声をかけてもらえるようになった。
自分がやりたいと思っていたことが、少しずつ形になっていったんです。
完成された仕組みの中で決められたことをするのではなく、
「何が必要なのか」
「どうすればもっと良くなるのか」
を自分で考えて、実践して、振り返る。
そのサイクルがあるからこそ、自分自身も成長できる環境だと感じています。


FUTURE

「食べる」を支える力で、リベルケアの未来を支える

これからは、リベルケアのホスピス対応型住宅で、摂食嚥下に対する介入方法や、その重要性をもっと広げていきたいです。
また、現在学んでいる身体へのアプローチや姿勢についても、さらに深めていきたいと思っています。
実際に、他の施設で研修を行った後、
「以前よりむせなくなった」
という声をもらったこともあります。
自分一人の知識として終わらせるのではなく、現場で活かせる形にして、少しずつ共有していく。
そうすることで、より多くの方の「食べたい」「話したい」という思いを支えられるのではないかと思っています。


MESSAGE

11年前の自分へ伝えたいこと

もし、言語聴覚士として働き始めた頃の自分に声をかけられるなら、
「焦らず、一歩ずつでいいよ」と伝えたいです。
12年間働いてきても、まだまだ分からないことがあります。
新しい環境に行けば、新しい課題も出てきます。
でも、一つひとつ経験して、考えて、振り返ってきたことが、今の自分につながっている。
だから、焦らず一歩ずつでいい。
これからも学び続けながら、自分にできることを増やしていきたいと思います。


LIBER CARE × MY FUTURE

「その人らしく生きる」を支えるために

言語聴覚士の仕事は、「食べること」や「話すこと」を支える仕事です。
でも、その先にあるのは、もっと大きなものだと思っています。
好きなものを食べる。
家族と話す。
自分の気持ちを伝える。
自分らしい生活を続ける。
「食べること」も「話すこと」も、その人が自分らしく生きていくための大切なものです。
だからこそ、目の前の症状だけを見るのではなく、その人がどんな人生を歩んできたのか、何を大切にしているのか、これからどう過ごしたいのかまで考える。
そして、その人が「やりたい」と思うことを、専門的な知識とチームの力で、できる限り実現していく。
それが、リベルケアで私が大切にしているリハビリです。
「自由を支え、共に輝く」
その理念のもとに、一人ひとりの自由を支え、その人らしい毎日を、共に輝く時間へ。
これからも言語聴覚士として、目の前の一人に向き合いながら、できることを一つずつ増やしていきたいと思います。

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